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2023年6月24日土曜日

ホテルI

 久しぶりの大型物件です。
その地域では割と知られた比較的大きな温泉街にある廃墟です。とは言え温泉街全体が鄙びた雰囲気で営業してるホテルも老朽化が目立ちます。私にとっては比較的身近な廃墟なのですが訪れる機会がなくやっと訪問できました。同じ市内に同一名称のホテルがありますが、それとの因果関係は不明です。

Z6+Z 24-70mm f/4S

ホテルはエントランスが中途半端に破壊されていわゆるウェルカム状態ですが、近隣に現役ホテルがあるため侵入はかなり目立ちます。

Z6+Z 24-70mm f/4S

厨房に残されていたカレンダーから2003年頃に廃業したと思われます。2006年にたまたま撮影していた写真(下)は既に廃墟状態になっていました。

D200+AF-S DX VR18-200mmF3.5-5.6G

このホテルは地下1階、地上6階の構造です。

Z6+Z 24-70mm f/4S

地下は大浴場、1階がエントランスとバー竹葉と露天風呂、2階が宴会場兼食堂、3階~6階が客室になっています。1階と2階は天井が高く建物の床面積も大きいつくりになっています。

眺めの良い露天風呂というのが気になったのでまず紹介したいところですが建物が歪んでしまったのか扉が開かず断念しました。

Z6+Z 14-30mm f/4S

地下1階にある大浴場へ続く廊下は光が全く入らず闇の中でした。浴室は建物が斜面に建っていて屋外に面している為、窓があり光が差し込んでいます。

Z6+Z 24-70mm f/4S

まず目に行くのが綺麗な青色にペイントされた天井です。あまり見ないセンスですね。

Z6+Z 14-30mm f/4S

浴室に対して浴槽が大きめです。逆に洗い場は狭いです。もう1つの浴場も青い天井で似たような雰囲気でした。
Z6+Z 14-30mm f/4S

この温泉に関してはちょっとだけ詳しいので書きますと源泉は58℃でポンプで汲み上げた源泉は一旦山の上にあげてそこから落として各旅館に配布しています。

Z6+Z 14-30mm f/4S

豊富な湧出量を生かした源泉かけ流しが可能ですが源泉温度が高いので加水等で温度調整をしないと入れません。ちなみに山の上に源泉をあげているのも温度調節の一環です。

1階エントランスは人目につくし、廃棄物置き場ったのでほぼスルーしました。一応奥には竹葉というバーがありましたが暗くてまともな写真が撮れませんでした。

Z6+Z 14-30mm f/4S

2階は宴会場です。舞台にはこの地を収めた有名なお城の絵が描かれています。

Z6+Z 24-70mm f/4S

舞台裏には階段がありますが控室などはなく単なる非常口でした。天井に障子を模した飾りが施されていて廃墟になった今は一部ぶら下がっています。天井から雨漏りが発生して畳は一部腐食が進んでいました。

Z6+Z 24-70mm f/4S

2階の廊下には備品が沢山並んでいました。

Z6+Z 24-70mm f/4S

宴会場の隣は厨房です。6階建てのホテルにしては規模が小さい気がします。

Z6+Z 24-70mm f/4S

3~6階は客室です。和洋室の造りで入り口付近はフローリングで奥が畳になっています。1フロア当たりの客室が5部屋で部屋は広めで家族連れがゆったり過ごせるような造りになっています。川が見える側の部屋は、窓が建物からせり出したような造りになっていて眺めが良いです。

Z6+Z 14-30mm f/4S

部屋風呂はトイレと同じ部屋です。深い浴槽を設置した為か浴槽の位置が非常に高く背の小さい人やお年寄りには厳しい造りです。ちなみに蛇口の類は外されて金属泥棒に皆持っていかれていました。

Z6+Z 14-30mm f/4S

駐車場側の部屋は、オレンジ色の非常に派手なソファが目立ちます。窓から見える建物はホテルIよりも規模の大きい現役ホテルです。

Z6+Z 24-70mm f/4S

確か3階だと思うのですが生活感のある部屋がありました。本や洋服や散乱、ゲーム機、食べ物のゴミ、ベッドが置かれている部屋もありました。恐らく宿泊客用ではなく経営者か従業員が住んでいた可能性が高そうです。

Z6+Z 24-70mm f/4S

Z6+Z 24-70mm f/4S

給湯室にはお約束のエロ本が散らばっていました。そういえばこの温泉街は東北で最後のストリップ劇場があった場所です。

Z6+Z 24-70mm f/4S

ホテルIは温泉街の川沿いで眺望は良いし、部屋の広さもあるので営業当時はそこそこの宿泊費のホテルだったと思いますが、周囲との競争には勝てなかったようです。そんな近隣の大型ホテルも実は一度破産していて自己再建中です。不運にも見放されたホテルIは20年近く廃墟として残っています。

Z6+Z 24-70mm f/4S

後日談
このホテルの経営者は既にこの世にはおらず遺族も遺産放棄したそうで解体費用約1億円が確保でき次第解体することが決まったようです。時期は分からないですが決まると早いのが廃墟の解体なので気になる人はお早めに訪れることをオススメします。

2023年6月18日日曜日

浄慶寺のあじさい

あじさいネタが続きます。

Z6+Z 26mm f/2.8

浄慶寺は小田急線柿生駅からほど近い小さなお寺です。境内に所狭しと置かれている羅漢が有名ですがあじさいも1,000株ほど植えられていて非常にきれいです。

境内の高台からみたお寺の様子です。見ての通りそんなに広くありません。早朝なので人もほとんどいませんでした。

Z6+PERGEAR 35mm F1.4

あじさいはちょうど見ごろでした。羅漢とのコラボがいい感じです。

Z6+PERGEAR 35mm F1.4

レンズはPERGEAR 35mm F1.4を久しぶりに持ち出しました。最初に届いた品物は片ボケの不良品で交換してもらってからは満足してすっかり熱が冷めてしまいました(笑)。良品といっても中心以外はシャープさがなく周辺光量の低下も盛大に発生するオールドレンズテイスト満載のレンズです。

Z6+PERGEAR 35mm F1.4

Z6+PERGEAR 35mm F1.4

高性能なZマウント純正レンズを使っていると麻痺しそうですがレンズは必ずしも高性能である必要はなく、ゆるーく撮るのも悪くないです。

Makro-Planar 50mm F2ZFも久しぶりに持ち出しました。古いレンズですが絞り開放からキレキレの描写は全く古さを感じさせません。現行品のMilvus 2/50Mも同じ光学系と思われます。

Z6+Makro-Planar 50mm F2ZF

スチル用レンズから撤退するのではないか報道されているZEISSレンズですが、最後に発売されたのは2019年6月のOtus1.4/100でかれこれ4年も新製品を発売していません。撤退はまだ先かもしれませんが4年も沈黙しているとなると新規開発はしていない可能性が高そううな気がします。

Z6+Makro-Planar 50mm F2ZF

小さなお寺ですがここのあじさいは十分な見ごたえと撮れ高があります。気になる人は早めに行くことをお勧めします。個性的な羅漢に気を取られてしまわないようにご注意ください。

Z6+Z 26mm f/2.8

おまけ:羅漢は今年の新作がありました。侍ジャパンの大谷選手とヌードバー選手です。仕事が早いですね!

Z6+PERGEAR 35mm F1.4

2023年6月12日月曜日

開成あじさいまつり

開成あじさいまつりに行って来ました。ここ数年は早朝にちょこっと見る程度でしたが今年はちゃんと昼間に行きました。

場所は神奈川県開成町、広大な田園地帯に5,000株のあじさいが植えられていて見応えがあります。


今回は35-150mm f/2-2.8 Di iii VXDを借りて来ました。ETZ21を介してZ6での使用です。レンズ構成は15群21枚、最大径Φ89.2mm、全長158mm、質量1,165gです。1kgを超えるレンズですが三脚座はついていません。カメラに付けるとレンズヘビー状態です。

1kgを超える重量は軽快とは言いがたくレンズ交換しないことでシャッターチャンスには強いですがフットワークは良くありません。


キャッチコピーは世界初大口径F2スタート、ポートレートズームだそうです。F2-2.8という単焦点並みの明るさを実現しながら、やわらかなボケ味と高い解像性能を実現しているとあります。F値は変化するタイプで35mmでF2、50mmF2.2、70mmでF2.5、85mmでF2.7、135mmでF2.8になります。


ETZ21との相性は良好とは言いがたく防塵防滴のゴムのせいか着脱は渋く、通信は僅かに遅延が発生、AFは時折ウォブリングが発生していました。ちなみにFWは35-150mm f/2-2.8 Di iii VXDに対応したと謳っているVer.2.00です。

動作は少し難ありでしたが写りはかなり良好でした。

ピントの合ったところはシャープでボケは滑らかでポートレートズームというキャッチコピーに偽りなしでした。周辺光量落ちは開放からあまり目立たないです。色収差はハイライトにごく僅かに発生しています。ディストーションは今回はあまり目立ちませんでしたがLightroomで補正された画像を見ると糸巻き型でやや大きめのようです。

開成町あじさいまつりの中ではアナベルという品種が好きです。白色と言われていますが少し緑味がかって見えるところがきれいです。


開花後に少しずつ色が変化する開成ブルーという品種も気になるのですが…、どれがそれに該当するのかわかりませんでした。


35-150mm f/2-2.8 Di iii VXDは、開放から使える素晴らしいレンズでした。あじさいまつりではまさに単焦点いらずの万能レンズで今回はこれ1本で撮影できました。


ネイティブマウントで使ってみたいと思わせてくれるレンズでした。

2023年6月10日土曜日

PCを買い換えました

6年半前ぶりのメインPCの買い替えです。その前も6年で買い換えています。

6年という期間に特に意味はないのですが、体感的に遅さを感じるようになってきて限界だなと思ったタイミングがこのくらいです。PCの買い替え頻度ってどの位が適切なのかネット上では5年が目安と書いてありました。

今までraytrek-Vはカードリーダが故障(というかカードリーダがSDカードのクラスタを破壊していた)以外の故障はなくそこそこ良かったのではと思います。

今回もドスパラのraytrek MVにしました。いつも他のメーカも検討するのですが、希望するスペックで一番安いメーカを選ぶとドスパラになります。


購入年2023/62017/1
モデル名raytrek MV
2023 Intel Partner Award受賞記念モデル
raytrek-V
CC推奨モデルMX
CPUCore i7-13700F
(2.1GHz-5.2GHz/16コア/24スレッド)
Core i7-6700
(3.4GHz-4.0GHz/4コア/8スレッド)
グラフィック機能GeForce RTX 3060 12GB GDDR6GeForce GTX 1050 Ti 4GB
電源650W(80PLUS BRONZE)650W(80PLUS BRONZE)
メモリ32GB (DDR4-3200)16GB (DDR4-2133)
SSD500GB(NVMe Gen3)275GB
HDDなし1TB
光学ドライブBlu-rayDVD Multi Drive
ケースミニタワーケース (MicroATX)ミニタワーケース (MicroATX)

主な使用用途はRAW現像、時々動画編集といったところです。AdobeのページによるとLightroom Classicの推奨スペックは、システムメモリは16GB以上、GPUメモリは画像処理で4GB以上、書き出しで8GB以上となっています。アップデートせずに長く使うことを考えると推奨スペックは満たしておきたいところです。


グラフィックボードはPalit、メモリはSK Hynix、SSDはIntel製でした。メーカの拘りはないのでこれで十分です。グラフィックボードにはファンが2つ搭載されていて非常に大きくスペースを取っています。画像処理の主役はGPUですので重要視するのであれば仕方がないでしょう。 ちなみにマザーボードはASUSのPRIME B760M-AJ D4でした。

USB3.2 Gen2は背面に2つ搭載されています。画像取り込みや外部HDDの書き出しにはできるだけ高速なUSB3.2 Gen2接続にしたいので必要最小限の数は満たせていました。

カスタマイズしたのはBlue-rayドライブの増設のみ。カードリーダは以前使っていたPCから移植しました。ケースは全く同じで見た目の変更はありません。

PC環境が新しくなったところで使う人の能力が上がらなければ成果物(ブログの更新頻度とかアップする画像)には何も変化がありませんが、整ったところで思うところがあれば何かつぶやくかもしれません。

2023年6月3日土曜日

ペンションS

時間が空いてしまいましたがKY公園と同じ日に訪れた廃墟です。
Sハウスは湖のほとりにある3階建てのペンションです。前回は2年程前にも訪れています。

Z6+Z 24-70mm f/4S

車通りはありますが途切れることも多いので人目につきにくく行きやすい廃墟です。エントランスはバリケードが作られて硬く閉ざされていますがバルコニーは開け放たれているので侵入は容易です。

Z6+Z 24-70mm f/4S

建物の構造を簡単に説明すると1階は食堂、浴場、エントランスホール兼遊戯室があります。遊戯室にはビリヤード台があり、この廃墟の特長になっています。2階と3階が和室の客室になっていて全部屋ほぼ同じ造りになっています。なぜか部屋番号は全て5から始まる3桁の数字です。

Z6+SPEEDMASTER 50mm F0.95III

廃墟でSPEEDMASTER 50mm F0.95IIIを使ってみました。明るいレンズなのでシャッター速度を稼げるのはありがたいのですが、絞っても個性的な描写の癖玉なので暗いとピントも合わせにくいしちょっと使いにくいなと思いました。やはり廃墟撮影にはAFが使える実用レンズが良いかな…。

同じ部屋の2年後のビフォーアフター。

D850+AF-S 24-120mm f/4G ED VR(2021年撮影)

Z6+Z 24-70mm f/4S(2023年撮影)

椅子の位置が変わっているのとTVが落ちているのはきっと訪問者の仕業でしょう。あまり変わってませんね。

Z6+Z 24-70mm f/4S

壁や天井のクロスは盛大に剥がれ落ち、床の腐敗も進んでいますが窓や扉が開け放たれているおかげで廃墟臭はほぼありません。廃墟としては今が見ごろだと思います。鉄筋造りなので建物自体は頑丈ですが壁や天井は湿気によって確実に腐食が進行しています。

Z6+Z 24-70mm f/4S

特に浴室の塗装の剥げっぷりは芸術的です。なんだか痒くなってきますw

Z6+Z 24-70mm f/4S

Z6+SPEEDMASTER 50mm F0.95III

とある部屋にレイクサイドスズキと書かれた鍵がありました。入口の看板に書いてある名前ではなく、近隣にもそんな名前の施設はありません。もしかするとこのペンション昔の名前なのかもしれません。

Z6+Z 24-70mm f/4S

今回も楽しませてもらいました。また数年後もあったら訪れてみたいですね。