タイトルにあるとおりSAMYANG AF50mm F1.4 FEIIのEマウントを使ってみました。
レンズ構成8群11枚、最短撮影距離0.4m、最大撮影倍率0.16倍、最大径φ80.1mm、全長88.9mm、質量420gです。Zマウント用はありませんのでETZ21を介してZ6に取り付けて使用しました。
実売価格は2023年9月現在新品で5万円台、安いところでは55,000円くらいで購入可能です。発売当初は8万円台だったのが30%近く値下がりしています。この価格はFE 50mm F1.4 GMの3分の1、シグマ50mm F1.4 DG DN Art(A023)の2分の1という安さです。ちなみにZ 50mm f/1.8Sが8万円なので50mmF1.8の予算で50mmF1.4が買えてしまいます。
キャッチコピーは公式サイトによると以下の通りです。
1. コンパクト&軽量で完成するポータビリティー
2. 超精密非球面UA(Ultra-precision Aspherical)レンズの採用による、自然でやわらかなボケ表現
3. マット処理での外観仕上げや新しいレッドリングデザインによる高級なデザイン
4. 素早くて静粛なオートフォーカス及び、フォーカスブリージング機能の最小化によって動画撮影にも充分な性能を発揮
レンズ構成は、トラディショナルな変形ガウス型の前後にレンズを追加した8群11枚のレトロフォーカスタイプです。2枚のU-ASP(超精密非球面)レンズ、3枚のHR(高屈折)レンズ、1枚のED(超低分散ガラス)レンズが使われています。興味深いのEDレンズが1枚目のメニスカスレンズに使われていることです。低分散レンズは、他社だと変形ガウス型の成分に使われていることが多いのでこのレンズの特徴の一つになっています。
最短撮影距離は0.4mと僅かに寄れます。
実際に撮影してみると最短撮影距離の絞り開放では甘い描写でハイライトにはフレアが発生し合焦部前後には軸上色収差が見られます。描写の傾向としては変形ガウス型に近いですが、絞り開放の最短撮影距離のハイライト部で気になるレベルで常に甘さが気になるというわけではありません。個人的にはこういった描写の傾向はレンズの個性として受け入れられる範疇だと思いますし、軸上色収差と球面収差によるフレアは少し絞っただけ改善するので人物撮影等では好ましいと思う人も多いと思います。
逆光には弱くゴーストとフレアが発生しやすいです。フードがあっても画角外の光源でフレアが発生することがありましたので逆光への気遣いは必須になります。
ちなみにLightroom classicのレンズ収差補正プロファイルになぜかこのレンズはありません。発売から1年以上経過してこの状態なので公開する気がないのかもしれません。
比較対象として適切ではないと思いますが手元にシグマ 50mm F1.4 DG HSM Art(A014)のFマントがありましたので簡易的に比較してみました。50mm F1.4 DG HSM Artの方がコントラストが高く、フレアの発生も抑えられていて、ボケ味も良好でした。ちなみに中古価格は5万円台でこのレンズの新品価格とほぼ同じです。
Z6+AF50mm F1.4 FEII |
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