レンズ構成5群6枚、最短撮影距離0.25m、最大撮影倍率0.23倍、最大径φ63.4mm、全長53mm、質量205g、発売は1989年です。AFモータが無いので小型軽量ですがZマウントに装着したときはAFが動作しません。
AI AF Nikkor 35mm f/2S |
レンズ構成はガウス型をベースに最前面に凹メニスカスレンズを配置したレトロフォーカスタイプです。Z 40mm f/2はガウス型をベースに最後面に凹メニスカスレンズを配置した構成でバックフォーカスが取れるかどうかでレンズ配置が決まったことがよく分かります。
プラスチック感丸出し外装とスカスカのMFの感触といった低い外装の質感はこの時代のAFニッコールレンズとしては定番の仕上がりです。フードはねじ込み式のHN-3がオプションで用意されています。ニコンDfとのマッチングは良好ですが、AFはガーガー煩い上にピントが合わずに頻繁にギブアップしてますので実用的とは言い難いです。
ピントの合ったところの柔らかい描写が特長です。後ボケにわずかに緑色の縁取りができますがほとんど目立たず綺麗で周辺部光量の低下こそあるものの描写の落ち込みは少なく実用性の高い写りです。歪曲収差も少ないです。
発色はやや地味で黄色味が少し強いです。30年前のレンズなので経年劣化があるかもしれません。
あえて太陽光を入れた構図でもコントラストが低下しません。さすがに逆光でははっきりとした面ゴーストが出ますがシャドウ部までトーンはしっかりと残っていて写り当時のレンズとしてはかなり良い方だと思います。
絞り開放時の柔らかさと絞ったときのシャープさを兼ね備えた実用性の高いレンズです。設計の古いレンズですがデジタル一眼レフになってからもしばらく人気が高いレンズでしたがその理由もうなづけます。デジタル一眼レフにつけて軽快さを楽しむのが一番だと思います。
Zマウントユーザーはこのポジションに軽量安価なZ 40mm f/2がありますのであえてマウントアダプターを使用してこのレンズを買う価値があるかと言われると微妙です。
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