VILTROX AF 20mm F2.8 Zを購入しました。
最大径Φ64.9×全長59.6mmm、質量152g、と小型軽量です。外観はシボ加工?と思われるプラスチック製で質感は良好です。操作部はフォーカスリングのみで切替スイッチ類は皆無です。
デザインはZ 28mm f/2.8やZ 40mm f/2を参考にしたというかコピーしたと言っていいほどよく似ています。フォーカスリングのパターンと外観仕上げはほぼ同じ、フィルター径もφ52で同じです。高品位とは言えませんが、質感は値段を考えるとかなり頑張っていると思います。印刷文字が白すぎて目立っていてちょっとチープに見えます。もう少しグレーに近づけると品が増すと思います。
マウントはアルミ製でマウント部にラバーがないので防塵防滴には対応していません。マウント面にはファームアップ用のUSB-C端子が搭載されています。こんなところに大きな穴を開けてマウント精度大丈夫なのか?不安になりますがきっと大丈夫なのでしょう。
フードは浅い花型です。外径内径共にシボ加工が施されています。バヨネット式でロック機構は一応ついていますがクリック感はほぼゼロで非常に緩いのでちょっとした力で簡単に回ってしまいます。ロック機構はフード本体とは別体の板バネ式でViltrox製レンズではではよく見る構造ですが他のレンズよりは緩いようです。
レンズ構成は8群10枚。高屈折レンズが1枚、非球面レンズが2枚、EDレンズが2枚使われています。レンズの肉厚も薄くして極限まで軽量化を図っているように見受けられます。MTFだと周辺の落ち込みが非常に大きいのが気になります。
レンズのコーティングはかなり良さそうでレンズ表面の反射は少なく内部パーツの遮光の良好で国産レンズと遜色ないように見えます。また、フロントレンズには防汚コートがされていると書かれています。
AFはステッピングモーターで静かでスムーズです。特別早くはありませんが実用上全く問題ないです。
写りは絞り開放は中央は甘くて周辺の落ち込みも目立ちます。中央の甘さはほんの少し絞るだけで改善しますが、像面湾曲があるようで周辺の落ち込みは絞っても残ってます。比較対象がありませんが小型軽量を優先したレンズとしては良好という印象です。個人的経験から言わせてもらうとAiAF 20mm F/2.8s、AT-X17mm F2.8のような古い設計の超広角レンズよりはまともに写ると思います。
最短撮影距離は0.19m、最大撮影倍率0.17倍です。タムロンよりは劣るもののそこそこ寄れる印象で広角レンズらしいパースつけた絵作りが可能です。
自動ゆがみ補正機能には対応していませんがゆがみは少ないので気になりません。補正したい場合はLightroom ClassicであればRAWデータを開くとレンズプロファイルが自動で適用されます。この辺がライセンス契約を結んでない所の面倒臭さでしょうね。
VILTROX AF 20mm F2.8 Zは小型軽量で写りもそこそこ良くて値段は安いという素晴らしいレンズです。Z 28mm f/2.8とZ 40mm f/2の延長線上で作った超広角レンズとして見ると間違いなく満足できます。中華製ならではの欠陥!?みたいなものも今のところ一切ありません。画像周辺の描写とリバースエンジニアリングであることが許容可能であればおすすめします。風景や星空写真で画面の四隅まで完璧な描写を求める人には向いていません。ちなみにZマウントの20mm短焦点レンズはこれと純正のZ 20mm f/1.8Sだけです。
マウントアダプタETZ21を使用して考えてタムロンとサムヤンAF 18mm F2.8FEを使ってみましたがタムロンF050はカメラ内収差補正が前提の設計で撮って出しのJPEGデータが使えないのでダメ、サムヤンAF 18mm F2.8FEは寄れなくてダメでした。この2つのレンズをマウントアダプタを介して使用する意味はないです。
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