SONYのFE40mmF2.5Gを借りて来ました。
昔はGレンズと言えば明るい高性能レンズというイメージでしたがFE40mmF2.5Gは明るいレンズとは言えません。Gレンズの上にG MasterというシリーズができたのでGレンズは少し格下げされた感があります。
Z6に取り付けた時の動作関係は一通り問題無しでアダプタ経由で使用していることを全く意識せず使えます。金属製の外観はビルドクオリティが高く、絞りフォーカスリング共にスムーズに動きます。フードはフジツボ型で実用性はともかくカッコいいです。
ちなみにExifデータは42mmF2.5と記録されました。
Z40mm f/2を持ってますので簡単ですがそれと比較してみたいと思います。
FE40mmF2.5Gのキャッチコピーは、「圧倒的な小型・軽量設計の鏡筒で、Gレンズならではの高画質と美しいぼけ味」です。
Z40mm f/2のキャッチコピーは、「ボケを活かした表現が気軽に楽しめる、
コストパフォーマンスの高い、小型・軽量 単焦点レンズ」です。
小型・軽量とボケを重視したコンセプトが共通しています。
ビルドクオリティは比較するのも野暮な位、圧倒的にZ40mm f/2がチープです。素材からして違いコストパフォーマンスを求めた製品ですから仕方がないでしょう。ちなみに重量は、FE40mmF2.5Gが173g、Z40mm f/2が170gとほぼ同じです。
レンズ構成は、FE40mmF2.5Gは9群9枚(非球面レンズ3枚)のレトロフォーカス、
FE40mmF2.5GはフォーカスリングとファンクションボタンとAF/MF切替スイッチと絞りリングと絞りのデグリックスイッチがあります。一方、Z40mmF2にはニコンがコントロールリングと呼ぶ、マニュアルフォーカス、絞り値、露出補正、ISO感度を設定するリング以外のボタンはありません。コンセプトの違いがはっきりと表れています。
AF/MF切替は、カメラ側/レンズ側どちらからでも変更可能ですが、カメラ側の設定が優先されます。この辺はニコン純正レンズを取り付けた時と同じです。
描写の比較です。同じ構図にしてますが適当に手持ちで撮ってますので厳密ではありません。
まずは近接撮影能力の比較から。上がFE40mmF2.5G、下がZ40mm f/2です。FE40mmF2.5Gの方が寄れます。
ピントの合った所のシャープさはFE40mmF2.5Gが圧勝、コントラストが高めで、ボケは自然な感じですがコントラストの高さが影響してかボケの輪郭がはっきりしていて少し騒がしい印象です。
一方Z40mm f/2はフレアがかかった描写でコントラストが低いです。ボケは自然かつ滑らかでフレアと相まって柔らかい描写です。同じF値で比較してもFE40mmF2.5Gはボケが騒がしい感じがします。シャープさを多少犠牲にしてもボケが綺麗な方が良いと感じる人もいますので好み次第でしょうか。
FE40mmF2.5G(絞りF2.5) |
Z40mm f/2(絞りF2) |
Z40mm f/2(絞りF2.5) |
はっきりと差が出たのが口径食です。上がFE40mmF2.5G、下がZ40mm f/2です。
FE40mmF2.5G(絞りF2.5) |
Z40mm f/2(絞りF2) |
点光源を撮影した時、FE40mmF2.5Gがラグビーボールのような形になるのに対して、Z40mm f/2は円形に近い形を保っています。Z40mm f/2の口径食に関してはかなり優秀なのでFE40mmF2.5Gが非常に悪いというわけではないのですが予想以上の差が出ました。
歪曲収差は、FE40mmF2.5Gは樽型、Z40mm f/2はZマウントのカメラの場合RAWでも強制的に補正してしまうので素の状態がわかりません。FE40mmF2.5GもLightroomでの補正後はほとんど目立たないレベルに補正することができます。今回の比較では条件を公平にするためどちらもLightroomでレンズ収差補正をONにしてRAW現像しています。
FE40mmF2.5G(絞りF2.8) |
FE40mmF2.5Gは実売価格は7万円台です。コントラストが高く開放からキレのある描写、質感の高さや機能の豊富さはあります、ボケについてはキャッチコピーの美しいボケには到達できていません。スペックからすると値段は高すぎだと思います。
Z40mm f/2は3万円前後と2倍以上の価格差があります。以前、見た目は値段以下だが写りは値段以上と評している通り、Z40mm f/2はコストパフォーマンスが高いレンズだと思います。
マウント関係なくどちらかを選ぶとすれば開放F値の明るさと値段でZ40mm f/2を選ぶと思います。
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