Z 28mm f/2.8(Special Edition)を借りてきました。
小型軽量で安価なこのレンズは使ってみたら絶対欲しくなると思ってましたので今まで借りてませんでした。本当にそうなのか覚悟を決めて体感してきました。
レンズ構成は8群9枚(非球面レンズ2枚)、最短撮影距離19cm(0.2倍)とかなり寄れます。
正面から見ると非常に小さい前玉が特徴です。昔の広角レンズのように前玉が大きい方がかっこいいと思います。実は前玉が大きい理由は周辺光量が不足するからで設計技術の発達により前玉が小さくできるようになったそうです。小さい前玉は最新設計の証なんですね。
Z 28mm f/2.8(Special Edition)のキャッチコピーは、「ニコン FM2」発売当時のマニュアルレンズにインスパイアされたヘリテージデザインのフルサイズ対応小型・軽量単焦点レンズです。通常モデルのZ 28mm f/2.8のキャッチコピーは、豊かなボケ表現を日常的に楽しめる、コストパフォーマンスの高いフルサイズ対応小型・軽量単焦点レンズです。お借りしたのはSpecial Editionの方です。
どのレンズデザインに合わせたのか気になったので古いレンズを引っ張り出してきました。1982年発売のフィルム一眼レフカメラ「FM2」と同時期に発売したNIKKORレンズのデザインを踏襲と言ってますのでAi-Sレンズのことでしょう。
まずは同じスペックのAi28mmF2.8s。シルバーリングと絞りリングローレットは似ていますが、フォーカスリングはAi28mmF2.8sの方がパターンが粗いです。何より全長が長いので雰囲気が全然違います。
Ai50mmF1.8sスペックは違いますが薄さは似てます。シルバーリングと絞りリングのローレットは似ていますが、フォーカスリングはAi50mmF1.8sの方がパターンが粗いです。
Special Editionはヘリテージデザインで通常モデルより高い価格にするのであれば絞りリングはちゃんと残しておいて欲しかったです。見た目は似ていても質感は異なります。Ai-sレンズのフォーカスリングは、回すと僅かにトルク変動があり内部機構を動かしている感触がありますが、Z 28mm f/2.8は、トルク一定で突き当たることもなくリングがただ回っているだけです。マウントまでプラスチックというのは所有欲を訴求する製品にしては残念だなと思いました。
写りはについて。キャッチコピーには「豊かなボケ表現を日常的に楽しめる」なんて書いてあってさすがに28mmF2.8でボケ表現を楽しむのは無理だろうと思ってましたが最短撮影距離の19cmまでよると結構ボケてくれます。
このレンズにはニコンがマルチフォーカスと呼ぶ複数のアクチュエータでフォーカス群を駆動するフローティング機構が搭載されています。
この機構のおかげで近接撮影時も収差が少ないのが特徴でボケも綺麗です。
絞り開放付近ではピントが合ったところはフレアっぽく柔らかめの描写です。ハイライトで青色の倍率色収差が出ることがありますが稀ですので気にしなくていいでしょう。口径食は若干ありますが気にならないレベルです。周辺光量の低下と歪曲収差はほぼ分からず、きっと画像処理で綺麗に補正されているのでしょう。
もちろん絞ればカチッとシャープな絵が撮れます。柔らかい描写、滑らかなボケ、口径食の少なさなど写りのキャラクタは同時期に発売されたZ 40mm f/2とよく似ています。
フードは、付属していないどころかオプションでも用意はされていません。逆光はそこそこ強そうなので必要ないと判断したのでしょう。
このレンズは3万円台で買えるいわゆる撒き餌レンズです。3万円と考えると質感に不満はありますが、写りは納得できるものでしたので買って損はないと思います。Z 28mm f/2.8とZ 40mm f/2の2本だけ持っていくというも軽快で楽しいと思います。
余談ですが28mmは広角単焦点の中では最も売れない焦点距離だそうです。タムロンのF2.8Diシリーズラインナップが20/24/35mmになっている、ソニーの28mmがFE 28mm F2しかない、シグマのArtシリーズで28mmが最後発になったのはそういった理由があるようです。
今回のZ 28mm f/2.8はZfc取付時にAPS-Cで42mm相当という焦点距離からスペックが決まったと思われます。
うわっ、突然マイページに瑞古さんの記事が大挙して押し寄せてきました。
返信削除カブのタイヤ背負って青山の地下帝国入りすれば誰か暇人が交換してくれるんじゃないですか^^
このブログみると遊んでいるように見えますがwバイクに乗っている時間がほとんどなく青山に行けるかどうかすら怪しい今日この頃です。
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