レンズ構成9群12枚、最短撮影距離0.4m、最大撮影倍率0.15倍、外径φ約76.0mm、全長86.5mmです。変形ガウス型の前後に凹レンズを追加したレトロフォーカスタイプです。
キャッチコピーは、開放のボケ味も高画質で楽しめる新世代大口径標準レンズです。
ビルドクオリティはS-Lineに準じた高品位なものです。コントロールリングは幅広で扱いやすいです。外形は50mmF1.8クラスにしてはやや大きめです。
AFは無音かつ高精度で、動き物が少し弱いかなと思いましたがこれはZ6の性能の影響もありますのであえて言及しないことにします。
変形ガウス型特有のふわっとした立体感を残しつつ色収差やコマ収差を取り去った描写です。開放からシャープで解像感があり、ボケは自然かつ滑らかです。色収差は倍率、軸上とも見られません。コントラストはやや高めでシャドウのトーンは残っています。ピントの合ったところのキレとボケに至るまでの柔らかさの丁度いい落としどころを狙っている印象です。画質安定化のために絞りを絞る必要は一切ありません。
キャッチコピーに偽りなしの高性能です。強いて欠点を上げるなら口径食が目立つことでしょう。
マウントが違うので比較対象にはなりませんが、同時期の製品としてシグマ50mm F2 DG Contemporaryがあります。こちらの方が高コントラストで解像感を重視した描写です。
Z6+50mm F2 DG Contemporary |
性能は申し分なく今後このレンズを超えるような新製品が出たとしても僅差できっと長く使えると思います。一方で取り回しのしやすさは結構重要です。
取り回しの良さはZ 40mm f/2に比べると大きく劣る一方、Z 50mm f/1.2Sの標準レンズとは思えない大きさ重さとAFの遅さに比べればまだ現実的です。どちらかというと描写よりもサイズ感を選択することになるのが今のZマウント標準レンズの選択のポイントのようです。
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