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2025年3月29日土曜日

MIRROR-TELEPHOTO 600mm F8を使ってみました

MIRROR-TELEPHOTO 600mm F8シグマのミラーレンズです。

1986年発売。その後外観変更何度か経て生産終了時期は不明ながら2002年頃には売られていました。レンズ構成は4群7枚、最短撮影距離は2m、最大撮影場率0.33倍、フィルター径は95mmまたは後部差し込み式で30.5mm、サイズ99xφ122mm、質量830gです。フードはΦ95mmねじ込み式です。内側に植毛処理がされています。取り外し不可の三脚座がついてます。発売当初はブラックのみ、1987年にカラーバリエーションモデルが発売されパールホワイト、 ナトーグリーン、 ガンメタリックの3色がありました。1990年に入るとまたブラックのみ(ZEN仕上げ)になっています。


フォーカスリングの回転角度は約300度。回転トルクは低めで指の腹でスルスルと回ります。600mmなのでF8と暗くても被写界深度が浅いのでピントのヤマは分かりやすいです。全長が短いので取り回しは良好です。


低コントラストで発色は地味で解像感低め。全体的に写りが眠いのでピンボケなのかちゃんと合ってるのかよく分からないです。正直言って撮って出しの画像は使い物にならない、というのが個人的な感想です。オールドレンズ的とも言えるかもしれませんがちょっと違います。作例はレタッチでコントラストとシャープネスを弄って仕上げています。

使いこなしのコツはリングボケが出せるかどうかです。被写体から程良く離れた背景にごちゃごちゃした明るいものを持ってくると沢山出てきます。リングボケは簡単に出せるけど綺麗に魅せるのはコツが必要です。ちなみにボカし過ぎるとリングボケは出てきません。


正直言ってネタで使うくらいしか用途がないです。このレンズで動き物を撮ると難しくて使いこなし甲斐があります。


比較用にメジロを最新の600mmレンズで撮ってみました。いかにこのレンズの写りが眠いかが分かると思います。

Zf+Z 600mm f/6.3 VR S
Zf+Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR


2025年3月22日土曜日

NOKTON 50mm F1 Asphericalを購入しました

フォクトレンダーブランドのNOKTON 50mm F1 Asphericalを購入しました。


メーカHPには超大口径の標準レンズとして、全長を抑えた精悍なスタイリングとレンズ性能の双方を満足させるべく、一般的なモールド非球面レンズと比較して製造管理が困難な一方、高融点・高屈折ガラスを用いることが可能なGA(研削非球面)レンズを採用。フローティング機構を搭載し絞り開放のF1では、メリハリの効いた合焦面の描写に加え、極めて大きなボケ味が楽しめます、とあります。

ライカMマウント用が2022年、Zマウント用が2023年、RFマウントとEマウントが2024年の発売です。Mマウント用では全長が短くすることでファインダーのケラレが軽減できますから大きなメリットです。


レンズタイプはダブルガウス型の像面側に3枚レンズを付け足した構成です。この3枚レンズは接合レンズ+単レンズで構成されていて最も像面側の単レンズが非球面であることが特許(特開2023-063766)の請求項になっています。こうすることでレンズ全長の短縮化が達成できると書いてあります。MTFは非公開ですが特許の明細書の中にある実施例にはこのレンズ収差が出ています。



球面収差と歪曲収差は小さくまとまってますが、軸上色収差と非点収差大きめです。実写でどんな感じになるのか気になります。

同クラスのZマウントレンズを比較してみました。50mmF1というスペックのレンズは他に無いのでF0.95~1.05の間で選んでピックアップしてみました。

名称NOKTON 50mm F1 AsphericalZ 58mm f/0.95 S NoctSPEEDMASTER 50mm F0.95 IIIBrightin Star 50mm F0.957Artisans50mm F1.05
メーカCOSINANikon中一光学星曜光学七工匠 7Artisans
レンズ構成7群9枚
(非球面レンズ2枚)
10群17枚
(EDレンズ3枚、
非球面レンズ4枚)
7群10枚
(高屈折レンズ1枚、
高屈折低分散レンズ5枚)
9群10枚
(高屈折レンズ4枚、
低分散レンズ2枚)
7群10枚
(低分散レンズ1枚)
最短撮影距離[m]0.450.500.500.50.57
最大撮影倍率0.150.190.10非公開非公開
フィルター径[mm]6282676258
絞り羽根枚数[枚]1211111013
サイズ[mm]φ79.3×66.6mmφ102×153mmΦ73×88Φ70x90Φ64×79
質量[g]5982000770750590
価格¥194,922¥1,024,650¥99,000¥77,287¥59,850

SPEEDMASTER 50mm F0.95と7Artisans 50mm F1.05もダブルガウス型の像面側にレンズを追加するという考え方は同じで2群4枚のレンズを追加しています。というかレンズ構成がほぼ同じです。偶然の産物にしては似すぎている気がするんですが…。7Artisans 50mm F1.05とNOKTON 50mm F1 Asphericalは寸法と質量が近いです。先ほどの特許の明細書によるとNOKTON 50mm F1 Asphericalは第1、2、5、6、7レンズは高屈折低分散ガラスです。つまりSPEEDMASTER 50mm F0.95の高屈折低分散ガラス使っているところと同じです。


SPEEDMASTER 50mm F0.95

7Artisans 50mm F1.05

Brightin Star 50mm f0.95は他のレンズとは構成が違いますがダブルガウス型の変形というところは共通しています。比較的安価なレンズには非球面レンズが使われていません。

Brightin Star 50mm f0.95

Z 58mm f/0.95 S Noctは寸法、質量、値段も桁違いに大きいです。このレンズも研削非球面レンズを使用しています。性能も素晴らしいと聞きますが財力的にも、体力的にも使える機会は一生ないですね💦

Z 58mm f/0.95 S Noct



発売時から欲しいと思ってたのでこの2年間ネット上在庫状況を見てました。生産は恐らく年に1回、中古はほとんど出てこず新品在庫がない時の中古価格は新品価格とほぼ同じです。長く中古狙ってましたが諦めました。

買ってから気付いたのですがこのレンズは撮影情報と手ぶれ補正(3軸)に対応していますが周辺光量補正、歪曲収差補正は非対応です。このレンズに限らずコシナのZマウントレンズの対応機能は同じなのでコシナとニコンとのライセンス契約による仕様と思われます。
ちなみにRFマウントはZマウントと同じく撮影情報と手ぶれ補正(3軸)に対応で周辺光量補正と歪曲収差補正は非対応、Eマウントは撮影情報、距離情報、手ぶれ補正(5軸)、周辺光量補正、歪曲収差補正全てに対応しています。

フード円筒型金属製のバヨネット式で内部には植毛処理が施されています。RFマウントとEマウントはねじ込み式です。ものを見てないので何とも言えませんがこの2つには絞りのデクリック機構がついているのでそれが影響している可能性が高いです。

使用してからの印象はこれからです。作例がまとまったら記事にします。





2025年3月15日土曜日

おおいゆめの里の早咲き桜

おおいゆめの里の早咲き桜を見に行ってきました。例年は早朝、富士山狙いで日の出と同時に行ってましたが今回は昼間に行ってみました。大井里山花まつりの公式ページによると足柄平野と富士山をバックに約170本の早咲桜とあります。木がの高さが低いせいか170本あるようにはとても見えません。

Zf+Z 24-120mm f/4S

撮影日2025/3/2の天気は晴れ。富士山は頂上付近が雲に隠れていて微妙な感じでした。桜は満開手前の8分咲といったところでした。個人的には葉っぱが出てくるとイマイチなのでこのくらいがベストです。

Zf+Z 24-120mm f/4S

駐車場代は1,000円ですが農産物直売所かキッチンカーで使える500円分のチケットがもらえて実質駐車料金は500円というシステムになっていました。道が狭いこともあり駐車場は待ちが発生してました。

Zf+Z 24-120mm f/4S

おおいゆめの里の早咲き桜は何度も見に来ていますが日中に来るのは久しぶりです。正直これ以上人は増えて欲しくないなというのが写真を撮る人の気持ちです。

メジロと桜狙いで100-400mm F5-6.3 DG DN OS Contemporaryを持ってきましたがメジロはどこにもいなくて完全に空振りでした。(後日ほかの場所でリベンジしました)

Zf+100-400mm F5-6.3 DG DN OS Contemporary

桜は綺麗に撮れたから良しとしましょう。 ハチは元気に飛び回っていました。

Zf+Z 24-120mm f/4S

そしてこちら新レンズNOKTON 50mm F1 Asphericalです。遂に買っちゃいました!F1とは思えないほど小さくてハンドリングは良好です。被写界深度が非常に浅いのでピント合わせは細心の注意が必要でちょっとでも動くとピンボケです。難しいけど、楽しいです。

Zf+NOKTON 50mm F1 Aspherical


Zf+NOKTON 50mm F1 Aspherical

ここは桜の木の高さが低くくて木の根元まで行けるので子供や犬と一緒に撮るのに向いてます。入学式の前撮りには最適ですね。

Zf+Z 24-120mm f/4S

早咲き桜はピンク色合いが濃くていいですね。最近街中でも時々咲いているを見かけるようになりました。そのうち早咲き桜の方がスタンダードになるかもしれませんね。

Zf+Z 24-120mm f/4S

Zf+NOKTON 50mm F1 Aspherical


2025年3月6日木曜日

CP+2025へ行って来ました

CP+ 2025で個人的に興味のある商品を紹介していきます。

Zf+Nikkor-H・C 5cm F2

興味の範囲は基本的にニコンZマウントのみ。マウントアダプターは色々持ってますが一眼レフ用レンズの新製品は今更出てこないと思うのでソニーEマウントかライカMマウントのレンズであれば少し興味が沸くかな程度です。特に中国メーカーのレンズはECサイトでの販売が中心で実物を見られる機会が少ないのでCP+は良い機会です。

Viltrox AF 50mm 2.0 Air

このブツ撮りはVILTROX AF 40mm F2.5 Air

小型軽量なAirシリーズの新製品です。Eマウントしかなかったので試せませんでした。フィルター径は58mm、最短撮影距離は0.51m、フードは円筒型になってました。他のAirシリーズがフィルター径52mmなので少し大きくなっています。最短撮影距離が遠いのがとても惜しい…。ZマウントはEマウント発売の約3カ月後に発売する予定だとか。AirシリーズはAF 20mm F2.8を購入して使ってます。小型軽量で写りも良いのでカバンの中に入っていることが多いです
ちなみにこの写真はVILTROX AF 40mm F2.5 Airで撮ってます。

Otus ML 1.4/50

このブツ撮りはOtus ML 1.4/85を使ってます

Otus 1.4/55より小さく軽く安くなりました。レンズ構成は11群14枚、Apo Distagonです。絞りを挟んだ光学系にダブルガウス型の面影が感じられます。フランジバックが全然違いますが光学系はMilvus 1.4/50に近いです。

 

絞り開放からカリカリにシャープでよく写ります。

ボケも良好だし質感もとてもいい!絞りリングマウントの根元付近の細いところにあるので目視しにくく操作もしにくいのが気になりました。安くなったと言っても手の届かない存在であることは変わらないですが💦いつかは使ってみたいです。このレンズを見た人のコメントは意外と辛口で「軸上色収差が残念」「ツアイスなんだからもっと性能重視で」とか厳しいものばかり。それだけ期待されているのと純正レンズが結構高性能になったので差別化が厳しくなってきているんでしょう。

Otus ML 1.4/85

このブツ撮りはOtus ML 1.4/50を使ってます

こっちはOtus ML 1.4/50よりもっとシャープかも❗❓そのくらいすごい。相変わらず大きく重いですがそれでもOtus 1.4/85より小さく軽くなって扱いやすくなりました。

NOKTON 75mm F1.5 Aspherical


昨年はガラスケース内展示のみでしたが、今年は触れるようになっていました。手に収まるほど良いサイズ感と絞り開放から十分にシャープです。Otus MLを見てしまうと上には上があるということ実感しますが、実用上NOKTON 75mm F1.5 Asphericalの写りで困ることはないと思います。


LAOWA 8-15mm Fish Eye

Zf+Z 24-70mm f/4S

ガラスケース内の展示で実物は触れませんでした。いつかは欲しいと思いつつ使用頻度が少ないからなかなか買えない魚眼ズームレンズ。フルサイズミラーレス用としては初めてだと思います。LAOWAは中国メーカーの中では高い方ですがこういうニッチなレンズを作ってくれるのはありがたいですね。

AstrHori AF 85mm F1.8

そんなに興味なかったんですがサンプルがあったので試させてもらいました。AFはのんびりで絞り開放は甘くて軸上色収差もくっきり出てて、ひと昔前のレンズの写りでした。AF-S 85mm f/1.8Gよりも古くさい写りかもしれません。

LA-FZ1

Zf+Z 24-70mm f/4S

AiAFレンズのAFが動く!デモ機に付いていたレンズはAiAF 50mm f1.8だったので結構高速で動いていました。最短撮影距離付近でAFすると合焦できずに行ったり来たりを繰り返していて粗削りなところがありました。落ち着いて考えてみれば今さらAiAFレンズのAFが動いたところで現役バリバリに使うわけがなく発売後すぐに飛びつくのはやめておこうと思います。

Z 35mm f/1.2 Sはそのうち借りてレポートします。

中国メーカーが日本のカメラショーでワールドプレミアが目立ちました。最近の中国メーカーは品質もかなり上がって来ていて日本市場を重視しているのが分かりますね。

おまけ:CP+の帰りはお約束の野毛地下街で飲んでからの三幸苑でちゃーめん食べて帰宅しました。

Zf+Nikkor-H・C 5cm F2