フルサイズ用の35mmF1.4が¥15,000という驚異的な安さのPERGEAR 35mmF1.4について語ります。ファーストインプレッションは、こちらで解説しています。
実は、最初に購入したPERGEAR 35mmF1.4はフードの添付漏れがあり追加で送ってもらいました。その後撮影していると片ボケが酷くて絞っても全然シャープにならずどこにもピントが合ってない不良品であることも発覚し、販売元に画像と共に問い合わせをしたところ代替品を送ってくれました。
画面左側が片ボケしています |
スペックをおさらいするとレンズ構成5群7枚、最短撮影距離30cm、外形寸法φ59.6x49mm、重量245g、絞り羽根枚数は10枚、フィルター径43mmです。35mmF1.4とは思えないコンパクトボディでレンジファインダー用の35mmF1.4に近いサイズ感です。小さいことで取り回しは良好です。
絞りリングはクリック感があるタイプ間隔は不等ピッチで、F1.4とF2.8の間は4クリック、F2.8とF4の間は3クリック、F4以降は1クリックずつあります。F2はどこにあるのか指標に記載がないのでわかりません。
無限遠は∞マークの位置付近で出るように調整されていて突き当りまで回すとオーバーインフになります。
絞りリング、フォーカスリング共にニコン純正とは逆方向に回転します。低温時はグリスが粘っているのか回転トルクが少し重くなる感覚がありました。外観とフードはアルミ削り出しのアルマイト処理、マウントは恐らく真鍮でメッキ処理が施されています。マウントのガタつきはなくビルドクオリティはかなり高いです。
調べて行くとCheecarという会社が製造元のようでCL-Mil3514Nという名称で売られていましたが詳細は不明で製品にシリアルナンバーはなく品質保証書がついて来ません。
AmazonではHakeeta 01という販売元で似たようなレンズを売っています。
描写についてはCheecarのHPにこんなことが書かれています。
德味十足,色彩浓厚,内锐外柔,泡状焦外营造童话氛围
Google翻訳:ドイツの風味、強い色、シャープな内側とソフトな外側、おとぎ話の雰囲気を作り出す泡状のフォーカスに満ちています。
ドイツの風味とは意味不明ですが恐らくドイツ製35mmF1.4で名高い初代SUMMILUX35mmF1.4のことを指しているのだと思います。
F5.6まで絞ってますが周辺光量低下があります |
絞り開放 |
F1.4開放付近では球面収差によるフレアが多めでコントラストが低いかなりふんわりとした描写です。周辺は強烈な光量低下と描写の乱れが見られます。絞るとコントラストが向上し解像感が上がりますが、光量低下はF5.6でもあり、像もカリカリにシャープにはなりません。周辺はコマ収差と思われる収差で流れていて解像感が低いので被写体は中心に置いた方がいいと思います。
ボケは前後とも綺麗で軸上色収差はほとんど見られません。ボケ自体は滑らかですが口径食がかなり大きいのでイルミネーション等の点光源の撮影時には気を使います。
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